視点を変えて~つまきちょう
寒さを一掃する強い南風が吹いて、木の芽が吹き始めた。
この風にのって、さまざまな花粉が飛ぶ。
目がなんとなくかゆいのはそのせいらしい。
春よ春、と心待ちしていたのは花や鳥だけでなく、土の中や枯れ草の間で、じっと寒さと乾きに耐えていた虫たちも、開幕のベルと同時に、春の舞台にかけ上がってきた。
早春の日だまりに見る蝶は、キタテハやルリタテハのような、成虫で冬越しをした連中だが、さまようように飛び過ぎていくツマキチョウは、サナギから羽化したばかりの、初々しい蝶である。
桜が咲くと飛び始めると言われているが、少し暖かな年だと二月に見ることがある。
食草のタネツケバナやナズナは、もうとっくに花を咲かせているから、少し早目に出現しても、さしつかえないのである。