視点を変えて~ひめうず
孟宗の林で、タケノコが顔を出している。
黄色い皮の、まだタケノコらしくない小さなものだが、はしりの味は格別である。
さっそくイノシシが掘って穴だらけになった竹林もある。
嗅覚の鋭さには、いつもながら感心するが竹林の所有者は頭を痛めているだろう。
あちこちで春が動きだしている中で、足下の、埃をかぶって見捨てられたような路傍の草地も、よく見れば、小さな花が健気に咲いているし、ヨモギの柔らかな新芽が、摘んでほしいと手まねきをしている。
道ばたの、帰化植物軍団の中にあって、伝来の土地を守っている在来種がある。
その中でも、目立たず、ひっそりと咲いているヒメウズは、霜にあたって萎れたような葉と、うつむいて咲いた地味な色の花のため、気がつかずに見すごしていることが多い。